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題詠100★2017 ブログトップ
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110:戴 [題詠100★2017]

かぎろひの春の戴冠いにしへを渡れる風は海へと抜ける

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109:而 [題詠100★2017]

歌うたは時代(とき)のかがみかフクシマを見ずに逝きたり古関裕而は

108:嚢 [題詠100★2017]

たまのをのよすがなるべし背嚢のそこひにねむる歌集のいぶき

本歌:文庫本万葉集を秘めてきぬ装具はづして背嚢を探る(宮柊二)

107:蠱惑 [題詠100★2017]

異ざまにやどる蠱惑のありぬべし金輪をまとふディオールの頸

詞書:クリスチャン・ディオール「J'adore」を詠む

106:鰆 [題詠100★2017]

東風ふけば色めけるらむいにしへを鰆の浜と呼ばれしところ

105:饒 [題詠100★2017]

半かけの月は満ち干をくりかへし今まよなかの饒舌がある

104:欅 [題詠100★2017]

秋もとの風に吹かるる欅坂かたぶくままの地平はみえず

103:スパナ [題詠100★2017]

身をひしぐ荷を負ふロバの伏する目にけふもスパナのいくさはつづく

SPANA-Bouskoura.jpg

https://spana.org/


「いいね」して下さった海外の方があったので、英訳をつけました。

Japanese poetry TANKA using the word "SUPANA ("spanner" or something)

Carring some heavy loads
a donkey looks down;
seeing his tears
SPANA walks day and night.

102:鼎 [題詠100★2017]

鼎とかトロイカだとか田の面にいつぽんあしの案山子あやふし

101:轢 [題詠100★2017]

ヘッセよりとほくはなれて轢死とふ奈落のありぬまひるまの駅
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