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ナイル2020年12月号掲載歌【映画の街に】 [ナイル短歌工房]

世を経りて錆びた骨のみ残りたるアーケードあり映画の街に

たのしみはミニシアターにすべり込み忘我の闇に身をひたすとき

金額も名のありなしも平等にコロナ支援の字幕ながるる

忘らるる民草すずろ欠けてゆく櫛の歯くには死を待つらむか

"niemals vergessen dürfen" 忘るるは許されぬとふ碑あると聞くに

悲喜劇といふにはあまりたまかつまくがねに惑ふ為政家のすゑ

地のひとの通ひつめたるシネマあり吾もまたさなるならひ継がむか



神奈川新聞に写真が載ったこともあるかつてのアーケード。
地元の人に聞くと、落下の危険はあるものの、
所有者がはっきりしないためアーケードの骨組みが残っているそう。
それもまた風情です。

コロナ禍の緊急事態宣言中、各地の映画館は苦境打開のために
クラファンや物販などさまざまに動きました。
地元の映画館のリターンは、支援者を字幕掲載すること。
私は実名で出しましたが、ハンドルネームなどさまざまの名前に混じって
「大和田伸也」「永瀬正敏」「濱マイク」などの名前が。
夢があっていいではありませんか。

終戦記念日前後には毎年、メッセージ性のある映画が集中的に上映されます。
今年見たのは「野火」「日本人の忘れもの」「蟻の兵隊」。
戦後の行政、日本政府が落としてきたものに心が痛みました。

現在の不正に切り込んだのが「はりぼて」。
映画に関わった人が軒並み他所に移っているほか、
チューリップテレビは差別企業の配信する番組を放送し続けています。

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