春の鐘 [文学・童話]
立原正秋の小説「春の鐘」をモチーフにした連作を読みました。
白睡蓮・清しくも艶めき咲ける睡蓮の悩める如く涙抱けり
立原は好きで若い頃ずいぶん読んだので、
「春の鐘」も冒頭を一読してすぐそれと分かりました。
春まだき朝の鐘の聞こゆれば彷徨ふ己が身をし見つむる
重ぬるは範子であらう凛と咲くアイリスのあを身に染まざりき
「アイリス」は小説を読んだ方でないと分かりにくいと思いますが
主人公の鳴海が西洋花は好かないが、青いアイリスだけは好むことを
妻の範子でなく娘が憶えており、父の書斎に一輪生けていたという
設定になっているものです。
ブログ主の方はもちろんお分かりになったようで、
四句と結句の一部を採っていただきました。
ありがとうございました。
白睡蓮・清しくも艶めき咲ける睡蓮の悩める如く涙抱けり
立原は好きで若い頃ずいぶん読んだので、
「春の鐘」も冒頭を一読してすぐそれと分かりました。
春まだき朝の鐘の聞こゆれば彷徨ふ己が身をし見つむる
重ぬるは範子であらう凛と咲くアイリスのあを身に染まざりき
「アイリス」は小説を読んだ方でないと分かりにくいと思いますが
主人公の鳴海が西洋花は好かないが、青いアイリスだけは好むことを
妻の範子でなく娘が憶えており、父の書斎に一輪生けていたという
設定になっているものです。
ブログ主の方はもちろんお分かりになったようで、
四句と結句の一部を採っていただきました。
ありがとうございました。
2011-03-06 17:47
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コメント(2)
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お取り上げ頂き、まことにありがとうございます。
少し驚きました。
歌を詠み始めて、何を詠えばいいものかと迷っておりましたとき「題詠」なる手法を知りました。これまでもやっていたことではありましたが100首題詠とは思いもよらないことでした。
この経験から物語にすれば素材はいくらでもあると知り、下敷きにする「恋」の物語を探しました。
私の読書範囲にはあまり入っていなかった渡辺淳一や立原正秋の名を知らされ、季節感や季節の花などを描く立原の作を読んでみることにいたしました。
まだ、文語で詠むほうがいいのか、口語体も試みるかと迷いつつの試作です。試作ノートのつもりですが、形にしないと前に進みませんので、あのようなブログにいたしました。
全くの自己流の歌作りの試みです。著作権侵害に当たりそうですが、私的な楽しみなら赦されるかと勝手に判断して作っています。
本当に読者がひとりでもいらしてくださることはありがたいことです。
by 横雲 (2011-03-07 12:10)
横雲さま
コメントありがとうございました。
題詠blogでのご経験を早速生かされる姿勢に敬服いたしております。
立原の作品は何度か「うたのわ」で詠んだことがありますが
連作は思いもよらず、また男女立場を替えて詠み進めておられることに
驚いております。
渡辺淳一はあまり読んでおりませんが、いわれてみれば
「失楽園」「愛の流刑地」などのほか「花埋み」などでも連作はできそうですし、
立原の作品は連作の宝庫かもしれません(笑)。
今後も楽しみに読ませていただきます。
by purple_aster (2011-03-07 18:13)