SSブログ

題詠100★2020 031~040 [題詠100★2020]

2020-031:芝居

満開のさくらの下の仁王立ち芝居がかつたポーズを嗤ふ

2020-032:委

いつさいを委ねることのむつかしく川べりに佇つ鷺の白さは

2020-033:虐

お喋りなSNSに広まれば犬虐げしひとの捕まる

2020-034:頃

冬さむは火ともし頃の店先をほがらに点るフォックスフェイス 

2020-035:為

あるはずの為書きみえぬ落選の選挙事務所に人のあふるる

2020-036:撮

をちこちに自撮り棒たつ中華街なじみの店の去りつるのちも

2020-037:あべこべ

あべこべの道ゆきしひと探さむと出づれば襟に木枯らしの吹く

2020-038:私

出航の汽笛のとほく聞こゆれば私小説とふ『愛人(ラマン)』をおもふ

2020-039:威

寝ぬるがに見えたる檻の老い獅子はふいの片眼に我を威嚇す

2020-040:スパイ

外つ国の童話を読めばあくがれはミンスパイてふ未知の食べもの

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。