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造形芸術×短歌 ご兄妹のコラボレーション [ナイル短歌工房]

宮野恵美子個展「Beyond Fairy Tales」
今月8日から23日まで、
六本木のストライプハウスギャラリーで開催されています。

オープニングに私は伺えませんでしたが、
たいへん盛況だったと伺いました。

席上、恵美子氏のお兄様であり、結社の大先輩でもある
宮野克行氏の短歌朗読が行われました。

ちなみに、歌集『水の皮膚』の表紙デザインは、
恵美子氏の手になるものです。


            
  ストライプハウスギャラリー   2016・7・8
                                  
『夢の舌ざわり』

直立の その沈黙の 窒息の なみだってゆく 青空

せせらぎを またいで青く 錆びてゆく 心電図見え 深く

細長く こう上体を もたせかけ たわめてゆける 銀の燭台

少女アリス 固い乳首を とがらせて 汚れてゆく午後 浄らかな空


 『水の皮膚』

肌にそう この触覚の たっぷりと ひらかれたまま 閉じられること

「想像力は死んだ 創造せよ」 このかぐわしい肉体 帝国の朝

忍ぶんだ 違和も羞恥もひらいてる バラ発熱の正午

完全に この紫の つややかな 視野は放心の すみれ 


個展に寄せて

ぽつぽつと おちてくる雨 息をため みつめるむこう 妖精の尻尾(フェアリーテイル)

薔薇をいだく しわくちゃなやみ 陽ははるか 空はかたくな 青いまひるま

いちにんの 天使悪タレ 足をのばし キックする空 まっ青な空

わたしはね あなたじゃないの 天使さん あんよは上手 手の鳴るほうね


20160708_1752522.jpg




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