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「西美をうたう」 [美術]

「西美をうたう 短歌と美術が出会うとき」という本というかカタログを
古書で手に入れました。

   seibi.jpg

いいですね・・・美術好き&歌好きにはたまりません。

きっかけは先日行ったドガ展を詠もうと思ったことです。

過去にほぼ1年、題詠ともつかない練習として
「日曜美術館」で取り上げられた題材を詠んだことがありました。

でも今回、ドガを詠もうとして「ちょっと待った」と思ったのですよね。
今までの私なら躊躇なく描かれたそのものを詠み出したと思うのですが。
(描かれたままを詠むことに疑問を抱いたことが、1年の進歩の現れかもしれませんww)

かつて読んだ頴田島一二郎(えだじま・いちじろう)氏の
「作歌 はじめのはじめ」には、美術詠は作品を超えることはできないので
習作にはよいがあまり勧めないとありました。

で、美術を詠んだ短歌にどのようなものがあるかと検索したところ
京大の先生で歌人でもある東郷雄二氏の記事に行き当たりました。

   東郷雄二:今週の短歌 西美をうたう

読み進むうちに、これはどうしても絵との対比のうちに読みたいと思い、
手に入れたというわけです。

絵と見比べつつ辿ってみると、東郷氏の記事にあるようにつきすぎかと思えるもの、
絵の中に描かれていないものや脇役と思われるものを詠み出してはっとさせられるものなど、
西洋美術史の名作と現代歌人ががっぷり四つに組んだ魅力はなかなかのものでした。


ドガの「エトワール」を詠む

羅(うすもの)を透かすひかりはひと晩を値踏むまなこを受け容れむとす

   Degas_Etoires.jpg

緞帳のかげに、顔はさだかではないものの盛装した男性がみえますね。
当時ロシア・バレエに取って代わられたフランス・バレエの踊り子の生活は苦しく、
劇場には一夜のパトロンに値踏みされるための
「ダンス・フォワイエ」という部屋があったそうです。
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NO NAME

Thanks for an idea, you sparked at thought from a angle I hadn’t given thoguht to yet. Now lets see if I can do something with it.
by NO NAME (2010-11-14 20:22) 

purple_aster

Dear Mr. or Ms. NO NAME,

Thank you for your message.
It is the first time I received a comment in English!
I am glad if you feel something about this topics, and looking for hearing from you again about your works.
by purple_aster (2010-11-16 07:29) 

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