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サルコジ政権のロマ国外送還を詠む [時事]

国もたぬ民ぞかなしき管絃の響かふ宴ときのまにまに

このニュースは「うたのわ」におられるimraguenさんのブログ
フランス語の砂漠:エグゾティスムは他人の日常」でまず知りました。

やはり本国のことですから報道が早いのですね。

1週間ほどして、最近の抗議デモが日本でも報じられました。

サルコジ大統領はいわゆる「右寄り」として知られていますが、
これはサルコジ政権の掲げた主要な政策のひとつで
「治安維持」を目的としているようです。

ただ、ロマが少数民族であること、たいそう簡略化した手続で送還を決めていることなどから
EUでも疑問の声が上がり、ローマ教皇庁からも反対の声明が出たとか。

相対的に犯罪者が多いのかもしれませんが、
少数民族を十把一絡げにしたような排斥には反対です。

日本でこういうことを話題にすると必ずと言っていいほど
アジア人に対する差別的発言が聞かれますが、
フランスはもともと人種の出入りが激しく、他国と地続きの国ですから
移民や不法滞在者、外国人労働者などの問題は日本よりずっと身近なのだと思います。

「管絃のひびき」はシューマン「流浪の民」の歌詞(石倉小三郎訳)から採りました。


ところで、先日の大規模な送還反対のデモには歌手のジェーン・バーキンさんが参加し、
移民相の窓の下で「Les P'tits Papiers」を歌ったそうです。
これはセルジュ・ゲンズブールが彼女のために書いた歌で、不法滞在者の排斥に反対する内容だそうです。

たまたま昨日、ショパンのプレリュード第2番を聴く機会がありました。
蜜月時代にゲンズブールが「Jane B」という歌詞をつけたのはこの曲です。

最近のジェーン・バーキンは社会的な活動が目立ちますが、
写真を見ても「自分をきれいに見せよう」などという意図は微塵もなく
ゲンズブールの曲をひっさげて自己の考えを主張する姿には
ある種の感慨と共感を覚えます。

ふるふるとショパン歌いしジェーンB汝はいまデモのただなかに立つ

   Jane_B.jpg
   
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コメント 2

くまんパパ

おおっ、愛しのジェーン!
ロンドン生まれのパリジェンヌ。

昔は映画見まくったなあ。
娯楽作でも、いつもどこかエスプリが効いていて、魅力的なおねえさまですた。

ミケランジェロ・アントニオーニ監督の難解かつミステリアスな映画「欲望 Blow-up」のチョイ役の時からのファンです~。
by くまんパパ (2010-09-11 16:48) 

purpure_aster

くまんパパ さま

うわぁ、お詳しいんですね。
昔のある意味「ゲンズブールのお人形」的存在から
ずいぶん変わったように思います。
魅力的になりましたね。

by purpure_aster (2010-09-13 09:48) 

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