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反戦二首 [挽歌]

うつそみは灰と消ゆれどけふの日も少女はたたくわたしのとびら

トルコの詩人ナジム・ヒクメットの「死んだ女の子」をモチーフにしたものです。
この詩自体は10代前半に読み、強く印象に残っています。
峠三吉の「にんげんをかえせ」などと同時に読んだ記憶がありますから
アンソロジー的な原爆詩集だったのでしょう。

曲がつけられていることを知ったのは最近、
元ちとせさんがカバーしてからで、
高石ともやさんの歌もその頃聴きました。

原詩には「署名をどうぞしてください」の一節があり、
第一回原水禁世界大会後に国際的に広まった
核兵器反対、廃絶を求める署名運動のなかで書かれた
ものであることがわかります。
楽曲ではより普遍的にするためかこの部分は
「平和な世界にどうかしてちょうだい」と改変されています。






いくさがみ妻な娶りそうつし世のおみなの紅き血の滾るれば

cateppillar.jpg

ベルリン国際映画祭で主演の寺島しのぶさんが
主演女優賞を取ったことでも話題になった「キャタピラー」、
8月15日に観てきました。

中国で「武勲」を立てたものの四肢を失った主人公の夫。
「軍神」と祭り上げられる傷痍軍人の妻の立場、
ひとりのにんげんとして精神的に追い詰められてゆくさまは胸がいたみます。
「軍神よ妻を娶るな」ということではなく、
「軍神」と呼ばれる人が出ない世を願ってやみません。
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