ナイル9月号掲載歌【川村記念美術館にて】 [ナイル短歌工房]
せめぎあふ過去(すぎゆき)のなほうつくしく廃墟の杜にしづもりてあり
いざなへる桔梗ひとむらあまかぜに失はれたる光のはうへ
日の蔭にうつむきて咲く山百合の蕊にぞ見つる女(め)の毒のいろ
花のいろは移りにけりな山桑は残んのあをき芯たたしめて
いろあはくほたるぶくろの咲きそめぬそぞろに傾ぐかうべをよそに
金色をまとひ広野に立ちつくすあたらヘンリー・ムーアの孤独
まなかひを遮るほどに青のあをうち重なりてあぢさゐの群れ
いにしへの己が朽ち葉を水底に吸うて愛(かな)しきはちすの咲きぬ
呼びかはすくれなゐのこゑ閉ざされしひかりに在らぬすゐれんの恋
閉ざされるまた展かれる時のなき部屋にたゆたふ赤のてざはり
いざなへる桔梗ひとむらあまかぜに失はれたる光のはうへ
日の蔭にうつむきて咲く山百合の蕊にぞ見つる女(め)の毒のいろ
花のいろは移りにけりな山桑は残んのあをき芯たたしめて
いろあはくほたるぶくろの咲きそめぬそぞろに傾ぐかうべをよそに
金色をまとひ広野に立ちつくすあたらヘンリー・ムーアの孤独
まなかひを遮るほどに青のあをうち重なりてあぢさゐの群れ
いにしへの己が朽ち葉を水底に吸うて愛(かな)しきはちすの咲きぬ
呼びかはすくれなゐのこゑ閉ざされしひかりに在らぬすゐれんの恋
閉ざされるまた展かれる時のなき部屋にたゆたふ赤のてざはり
2014-09-01 00:21
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0