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うたつかい2016年秋号 [うたつかい]

<題詠>オノマトペ

伸ばす手にかかる寝息のすんすんと 終(つひ)にちかづく秒針のこと


<おすすめの歌集>『水の皮膚』宮野克行:著/ながらみ書房

破調の多い口語短歌の集積は、水のように、きまった形を持たず、読み手によって姿を変える。
リアリズムを根底に、選び抜かれた語彙で普遍を模索する姿勢が垣間見える。
硬質な不均衡。いけない本よね。

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単行本: 155ページ
出版社: ながらみ書房 (2006/06)
言語: 日本語
ISBN-10: 4860234057
ISBN-13: 978-4860234058
発売日: 2006/06

直立のその沈黙の窒息のなみだってゆく青空
せせらぎをまたいで青く錆びてゆく心電図見え深く
細長くこう上体をもたせかけたわめてゆける銀の燭台
意味を躱す交わされる意味と薄い味の水に舌さす
くりかえしくりかえし見る水の皮膚のくりかえされる水の空白


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